• 11月6日(木) クラブ会報・広報・雑誌・IC委員会卓話

    紹介:クラブ会報・広報・雑誌・IC委員会 前田 浩志 委員長

     

    卓話紹介

     

    本日は当委員会の最初で最後の担当例会に出席下さり、誠に有り難うございました。ホームページやクラブ会報の発行などが主な活動であります当委員会なので、例会の開催とは縁遠い委員会かと思いますが、五十嵐幹事が気を使って下さり、本日の担当例会開催となりました。本日は当委員会の大澤 雅松 委員に卓話をして頂きます。卓話に入る前に簡単に大澤委員の略歴などをご紹介させて頂きます。

     

    氏 名:大澤 雅松(おおさわ もとまつ)

    出身地:北海道苫小牧市

    生年月:1954(昭和29)年4月

     

    最終学歴:1977年3月 中央大学文学部哲学科卒業

     

    職 歴:

    1977年4月 (株)苫小牧民報社入社

    1995年5月 編集局政治経済部長

    2003年6月 取締役編集局長兼政治経済部長

    2006年4月 取締役千歳本社代表

    2007年6月 取締役業務執行役員千歳本社代表 現在に至る

     

    部外団体役職:

    千歳航空協会理事、千歳高校定時制振興会監事、千歳観光連盟理事

     

    ロータリー歴:

    2006年4月に入会後、定款細則委員会、クラブ会報・広報・雑誌・IC委員会、国際奉仕委員会、職業奉仕委員会の4つの委員会の委員長を2年目から4年連続で務められ、一昨年には副幹事、昨年は幹事としてご活躍されました。今年は会計監査をはじめ2つの委員会の委員、そして理事として活動されています。

     

    本日は「新聞を取り巻く最近の話題」と題して卓話して頂きます。それではよろしくお願いします。

     

    卓話「新聞を取り巻く最近の話題」

     

    クラブ会報・広報・雑誌・IC委員会 大澤 雅松 委員

     

    卓話

     

    ※ベートーベンの交響曲第5番「田園」が会場に響く中で大澤会員が登壇しました。

     

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    ※当日の配布資料です。クリックしてご覧下さい。

     

    「暗いと不平を言うよりも すすんで明かりをつけましょう」「心に愛がなければ どんなに美しい言葉も 相手の胸に響かない―聖パウロの言葉より」を紹介しました。国際ロータリーのゲイリー C. K. ホァン会長が年度のテーマを孔子の言葉「ただ座って暗闇を呪うよりもロウソクを灯した方がいい」に心を動かされ「ロータリーに輝きを」(Light Up Rotary)としたことをガバナー月信で読み、大澤会員が小さい頃から耳にしていたラジオ番組「心の灯火」の番組スローガンと同じ事だと思ったからだそうです。

     

    「ロータリーの考え方は、孔子と同じです。ロウソクを灯すのがロータリーです。私が一本、あなたが一本。こうして、120万人の会員全員がロウソクを灯します。力を合わせれば、世界を光で輝かせることができるのです」とホァン会長が説明し、羽部ガバナーが「ロータリアン一人ひとりの心の中に灯火(ともしび)を照らして『自行化他(じぎょうけた)』の精神で奉仕を考えてみたい」とガバナー月信で記した事、地区大会の基調講演でUNDP親善大使・女優・エッセイスト 紺野 美紗子さんが「小さな灯火を燃やして大きな灯火を燃やすのがロータリーの精神だと聞き、それが周りの笑顔を増やしていく、皆さんそれぞれがそれぞれの立場で出来ることを長く続けるのが大事です」と述べた事などで確信できたと言います。

     

    自行化他とは みずからのために仏道修行し、さらにその得たところをもって他を教化(きょうけ)する事で、自利利他ともいいます。千歳RCでは「利己利他」といわれているようです。大澤会員は、以上からこの日の卓話に自分の仕事である新聞業について述べ、会員の皆さんの参考にして欲しいと説明しました。

     

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    ※資料その2です。

     

    まず、新聞を取り巻く課題として①少子高齢化や若年層の活字離れ・新聞離れ、人口減少などによる購読部数の減少②ネット広告などに押されている新聞広告売り上げの減少③消費増税による個人消費の冷え込みとさらなる新聞購読部数の減少④インクや紙、アルミ板、電気料金値上げなどコストの上昇⑤人手不足による新聞配達員確保の難しさ、といった、新聞を取り巻く厳しい環境を説明しました。

     

    この中で、配達員については、今年で21回目になる新聞配達に関するエッセーコンテスト大学生・社会人の部で最優秀賞になった岩国哲人さん(78)の作品を紹介。かつては家計を助けようと子どもたちが新聞配達を担っていた事、少子化や高学歴化、入試競争激化の中で現在は新聞配達をする子どもたちが殆ど居なくなり、大人が担っており、結果的に人手不足の影響を大きく受ける現状を述べました。

     

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    ※岩国さんの作品と合わせて中学生・高校生部門の最優秀作品・小学生の部の最優秀作品の資料を掲載します。クリックしてお読み下さい。

     

    そして、最近の大きな課題として、朝日新聞の原発や従軍慰安婦報道を巡る一連の検証と釈明などにより、朝日新聞は社長交代となる事、10月15~21日の新聞週間中に新潟日報主管でANAクラウンプラザホテル新潟で開かれた「新聞大会」のパネルディスカッションで、この問題が取り上げられた事、その中で新聞への不信感払拭の為にも連携が必要との提言もあった事などが説明されました。

     

    業界の連携の例として、千歳民報、苫小牧民報を発刊している苫小牧民報社も加盟している「北海道ニュースリンク」が紹介され、ネット上で道内各社の新聞記事を見る事ができ、一部は各加盟新聞上で相互に掲載されている事も説明されました。

     

    新聞週間の事で毎年の代表標語も紹介されました。今年は「ふるさとが元気と知った 今日の記事」で、その時々の時代背景を代表標語に見る事ができると説明、

     

    2012年 負けないで背中を押してくれた記事

    2011年 上を向く力をくれた記事がある(東日本大震災発生)

    2009年 新聞は地球の今が見える窓(温暖化や地球環境への関心高まる)

    2004年 一面から読むようになった十五の夏(若年者の活字離れ、無読層)

    2000年 激動のネット社会に確かな活字(マルチメディア時代が本格化)

    1969年 新聞は宇宙も世界も見える窓(アポロ11号月面着陸の年)

    1960年 新聞はゆれる社会のゆるがぬ指標(日米安保条約発効)

    1950年 新聞は民主社会の安全保障(翌年にサンフランシスコ平和条約)

    1948年 あなたは自由を守れ新聞はあなたを守る(第1回標語)

     

    など過去の代表標語も時代背景と合わせて紹介されました。また、2014新聞大会決議として、

     

    ・私たちが規範とする新聞倫理綱領は、正確で公正な記事と責任ある論評で公共的使命を果たすことが新聞の責務であるとうたっている。新聞は歴史の厳格な記録者であり、記者の任務は真実の追究である。しかし、今、新聞への読者・国民の信頼を揺るがす事態が起きている。私たちはこれを重く受け止め、課せられた使命と責任を肝に銘じ、自らを厳しく律しながら、品格を重んじ、正確で公正な報道に全力を尽くすことを誓う。

    ・新聞への軽減税率適用を求める特別決議

    ・産経新聞前ソウル支局長の起訴に対する決議

     

    上記の三つの決議があった事が紹介されました。

     

    卓話のまとめとして、大澤会員は「2011年の東日本大震災と復興への歩みの中で、新聞記者の取材活動、新聞の使命感を持った報道など、新聞に対する信頼感は高まったかに見えた。しかし今年、消費増税による新聞離れが加速し、福島原発報道や従軍慰安婦報道の検証結果など新聞界を揺るがす事態の中、新聞と新聞業がどこへ行くのか。得られた信頼がまた揺らぎかねず、先のことは分からない。確かな事は、新聞のこの先が決して平坦な道ではない事。私たち地元紙や地元の読者と向かい合っている新聞販売店は、雨の日も風の日も日々、皆さんに新聞を届けている。そうした日々に埋没する事なく自らを省み、千歳、恵庭で培った半世紀の絆をより強く確かにしていけるよう、努力と研鑽を重ねていく事が地域の為であり、自分たちの為にもなる事を、自行化他、自利利他、利己利他の気持ちを持って、実践していきたい。暗いと不平をいうよりも進んで明かりをつけましょう」と結びました。

     

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    ※えにわ子ども新聞に掲載された、大澤会員へのインタビュー記事です。クリックしてご覧下さい。