8月9日(木) ロータリー情報
ロータリー情報・定款細則委員会 中山 和朗 パスト会長
テーマ『企業・国防・RCの危機管理について』
企業が最も重要視しなければならないもののひとつに「人命尊重」と「コンプライアンス(法令順守)」があります。その意識が低い国も企業もひとたび事故や不祥事が起こった時には大きな問題に発展します。その措置や解決に戸惑うことが多く、最も問題なのは危機管理意識が低いことに起因する人的要因があります。テレビ会見などでトンチンカンな謝罪をして問題を大きくしているケースが少なくありません。
最近の例として、3・11では「人知の及ぶところでない、想定外である」との発言であります。しかし人類の歴史からみてもたった1000年か2000年のことを想定できなかったではすまされないでしょう。京都の老舗料亭の女将が時代認識の欠如から「つぶやき」がはっきりと録音に取られて放映され、はたまた懲りずに残り物を出したりして大切な暖簾を下ろすことになったなど、どこかのバカな親子が自国の拡大をもくろみ、俺が国を守ってやると言い、今は世界中が100年では収まらないと言われている「テロ」の恐怖におびえています。
このように、数えたらきりがありませんが、これは古今東西、大昔から同じ事を繰り返すのは、人間の習性として「忘れる」からであり、まさに災害は忘れたころにやって来ます。これをどうすればいいか。初動措置など大変大事な時期に指揮官が本当の状況を把握せずに誤った指示を出して大きな混乱を招き、取り返しの付かない人命や企業としての信用など失ってしまうものです。オリンピックの競技やゴルフでも自転車でも全ては日頃の訓練などの積み重ねであり、この事を忘れて事故や不祥事は決して防ぐことはできません。また、皆さんが箸で物を何気なく口に運んでいることも、外国人には上手に箸を使えないのと同じで、普段から繰り返し総合的にいろいろな角度から分析・検討し、明確な指示を与えることで身に付くもので、大切なことです。
いま、盛んにロータリークラブの危機について口にすることが多いですが、なかなか妙案が見つからず会員のみならずクラブ数が減少しています。増えているは新興国だけで、これは経済の発展、人口の増加などが考えられます。日本のように文化、経済、人口も衰退している国はどうすればいいか、まず周りから認知されていない事も大いに問題です。
3・11の募金や桜を植えるのも造林もいろいろ千歳民報に取り上げてもらい報道されていますが、もう少し宣伝方法に工夫があってはどうでしょうか。新会員が入会したら何かもっと新会員にプラスになることや、期待して入会しても直ぐにはなじめない人のフォローアップも必要です。今は会員減少に危機感をもっていますが、多くの人がクラブに入りたいと思われる魅力あるクラブ作りに自信と誇りを持ってチャレンジするべきと思います。私は、「量」と「質」ともに大切であると思っております。