3月23日(木) ロータリー情報
ロータリー情報・定款細則委員会 福田 武男 ガバナー・ノミニー
皆さん、こんにちは。今年のロータリーの友2月号に、第2550地区の栃木 秀麿 ガバナーが投稿した記事があり、『「親睦」とは、有用な職業人が週1回の例会に集い、分かち合い、友情を深め、自己改善を図り、「奉仕の心の形成」を育む、これがロータリーで言う「親睦」です』と記載されていました。
皆さん、普通は「親睦」というと、ゴルフをしたり、お酒を飲んだりという意味に捉えられていると思いますが、ロータリーでは、今この場所で皆さんと例会に集い、色々な人や他業種の人達と話し合って、研鑽を積みながら自分達が切磋琢磨され、自分達の境地を高め、奉仕の心を高めていく、そして奉仕の心を形成していく、この一連の流れ全体をロータリーでは「親睦」と言います。
古い方は、「当然でしょう」と思っておりますが、今この例会場にいる半分以上の若い方は、そうは思ってはいないでしょう。ですから敢えてお話しさせていただきました。
第2500地区の北見紋別RCに玉木 昭夫 パストガバナーがおりました。16年前です。玉木ガバナー時の文書に「すべからく奉仕の実践を行うに際しましては、その前提として理論の認識がなくてはなりません。理論の認識のない実践活動というのは、極言すると単なる筋肉の収縮に過ぎない。境地を高めて、その高揚の発露により、すなわち奉仕の心が人間の熟成により現象として生成されることがロータリーの実践である」と記述しております。
要するに、ロータリーは、みんな集まって奉仕をすることはロータリーの奉仕とは言わないのです。何を言っているかというと、「自分たちの境地を高めていって奉仕の理論を会得して、それから奉仕を行いなさい」と言っております。ですから「ロータリーでは必ず「親睦」が先に行くのですよ」、と言っております。「親睦の歯車と奉仕の歯車をいきなり一緒に回し、いきなり奉仕をしてはいけない。必ず、まず親睦の歯車を回しなさい」と言っています。本当の「親睦」とはこのような意味です。「親睦の歯車を回してから奉仕をしなさい」というのはロータリーの原則です。
「理論を会得してからでなければ奉仕を実践してはならない」のであれば、先ずは「ロータリーの事を勉強しなければ実践はできない」ということになります。けれども、実は違います。「自分の境地に対して即実践する、自分の境地を高めて反省し、その境地で奉仕を行い、また例会に戻って、ロータリーの先輩の話を聞き、自分を高めて、また奉仕を実践していく」、これを繰り返していくのです。ロータリーではよく、「人生哲学」とか「実践哲学」と表現しますが、「実践哲学」とはこのような意味です。「自分の境地を高め、即実践し、反省し、また例会で境地を高める。これを歯車のようにグルグル回しなさい」、これを「実践哲学」と言います。
私の基本的な考え方の理論の根底には、小堀 憲助 先生(中央大学名誉教授、元法学部長、「千種会」主宰)の考え方があるのかなと思います。色々な考え方がありますけれど、「ロータリーには唯一絶対の考え方はない。ロータリーの考えというのはロータリーの人数分だけある」とい言われています。
また、「ロータリーの奉仕とは団体奉仕ではない」という言葉もあります。決議23-34号の中に書いてありますが、あくまでも「個人奉仕」が基本であるということです。ですが、ロータリーの中では一人でも団体でもどちらでも良いと考えています。クラブの団体奉仕は、奉仕の心を育てていくトレーニングであり、その実践によって、究極的には個人による奉仕を行ことになります。ですから、ポリオを撲滅するために寄付をすることは、個人による奉仕として非常に意義があるものと思っております。