2月7日(木) 卓話
みんなで『夢、実現』 千歳市のまちづくり~最近の動き
千歳市長 山口 幸太郎 様 (千歳RC 名誉会員)
皆さん、こんにちは。今日はお招きいただき、ありがとうございます。私も70歳になりまして、本人はあまり意識していなくても「運転免許更新講習」「各種施設割引」等々で改めて実感しているところです。
早いもので、議員(S62/4千歳市議会議員、H3/4北海道議会議員)と市長職を含め26年も経ちました。市長就任の平成15年4月からは10年が経ち3期目となっております。当初掲げたマニュフェスト58項目は今年で全てを手掛けることとなり、任期中に完成させることが使命です。おかげさまで順調に事業は進捗しております。その中で、建物の新規事業は基本的に凍結し、リニューアル主体の形態となります。都市機能の高い街「千歳」ですので毎年の整備費も高額になりますが、人口も増え発展していることもあり事業は継続していきます。
発展している千歳市ゆえの税収増があります。当初、法人税の減少等で平成24年は減収を想定しておりましたが2%程度の増収となります。まだ詳細検証は済ませておりませんが、「企業誘致による雇用増加からの個人市民税増加」や「新規設備投資による償却資産増加からの固定資産税増加」などが考えられます。
また、特定財源の防衛財源も非常に重要な要素を占めます。再編交付金が10年間35億円で平成28年までの編成です。他に「自衛隊」がある、「飛行場」があるなど国の施設があることによって国からの調整交付金もあります。このように他の自治体に比べると恵まれてはおりますが、企業努力と市民の皆様の活動が活発な土壌のもとに成り立っています。
私は公職26年、市長3期目という事から全国市長会の副会長、防衛施設周辺整備全国協議会の会長などに就き、重責を担う立場が増えております。これはわたくし自身の評価が上がったことよりも「活発な千歳の街」としての「評価が上がった」「価値が高くなった」ことの賜物です。
今年の事業として、市民病院の医師を内科医2名、循環器科医1名の3名増員します。また、千歳は若い層の人口が多く、年間の出産件数が1千件程度あり、その7割を市内の民間病院や市民病院で対応中ですが混雑している状態です。そこで7月に助産外来を助産師8名体制で市民病院に設置し、産科医の負担軽減を図っていきます。
次に、自衛隊に関するお話ですが、先月1月11日に北海道の「自衛隊の体制維持のための協議会」メンバー役員(首長)20名で防衛大臣へ要望書をお渡ししてきました。直接の面談には難関がありましたが何とか実現できました。同日、防衛省と自民党本部、首相官邸、北海道代議士会へも訪問し、要望書をお渡ししております。いずれにしても平成25年度の防衛大綱は右肩上がりの方向へ修正をかけるとのお話をいただいております。
大綱では戦車・火砲削減で北海道への影響は甚大な計画でしたが、実際は私達協議会等の要望効果もあり、大綱の前提となる中期防衛力整備計画(中期防)で押し戻し、影響は最小限に留めておりました。今回の概算要求見直しでは第7師団では戦車や人員でかなりの増加が期待できます。従前は「維持と拡充(減ったものを戻す)」の要求が主体でしたが、今後は、「地域の安全を守る」「地域の活力を守る」という意味合いを一層強くするために「体制の強化」を要望していきます。
最後に企業誘致に関してですが、昨年12月にフジッコ(本社兵庫県神戸市、福井正一社長)の誘致が実現しました。こちらの工場では「カスピ海ヨーグルト」を生産しています。同社は北海道の原料を使用しての製品が多く、その恩返しの意味もあって北海道に工場を開設したものです。
今回の誘致は北海道とも情報交換をしながら実現したものです。北海道経済産業局(経済産業省)からも、「千歳は企業誘致に積極的に尽力しており、その誘致が北海道全体の経済発展に効果をもたらしている」との高い評価をいただいております。今後とも企業誘致は積極的に推進していきます。
フジッコ北海道工場 H23年12月15日仮契約締結(本社) H25年1月29日竣工記念(ANA千歳)
最後になりますが、これからもロータリークラブの皆様方とは情報を共有しながら明るい話題に結び付けていけるよう努力してまいります。本日は卓話の機会をいただきありがとうございました。