• 3月17日(日) 第2部

    ◇講師紹介  

      千歳ロータリークラブ パストガバナー 佐藤秀雄

     皆さんこんばんは。本日、基調講演をされます塚原房樹パストガバナーのお人柄については皆さんもよくご承知のこととは思いますが、最近ご入会されました方は分からないかと思いますので、簡単にご紹介をさせていただきます。私自身、あと数ヶ月で後期高齢者となります。今日、老眼鏡を忘れてきましたので書いていただいたご紹介資料が小さな字でありますので端折って皆さんのご紹介申し上げます。 

     塚原房樹様は、1935年(昭和10年)10月7日生まれの77歳です。職業分類は、食肉加工ということです。現在、有限会社青樹社代表取締役であります。最終学歴は、早稲田大学第一法科卒業、いろいろな会社の社長職を歴任しておられます。

     ロータリー歴は、1977年(昭和52年)1月、札幌東ロータリークラブに入会しております。その後、地区社会奉仕委員長、職業奉仕委員長、地区文献資料委員長などを歴任し、2005年(平成17年)~06年度、2510地区ガバナーとなりました。現在は、日韓親善委員、アフリカ支援委員、米山評議議員などの肩書があります。

    以上、ご紹介を終わります。ありがとうございます。

     ◇基調講演

    講 師:地区カウンセラー/PG 塚 原 房 樹 様(札幌東RC)

       ただ今、ご丁寧なご紹介をいただきました塚原でございます。

      まず、最初にお詫びを申し上げなければなりませんのは、本日、配布されましたパンフレットの私の写真でございますが、これはガバナー事務所からのものと思いますが、実は、この写真は30年程前の写真でありまして、若い時の写真であり、ロータリアンとしてあるまじきことでありまして、たいへん失礼なことと反省をしているところであります。私も後期高齢者に入っております。

      さて、この講演の前に佐藤秀雄パストガバナーに御礼を申し上げなければなりません。佐藤パストガバナーより本日の協議会開催に当たり、お電話やご連絡のメールなどを頂戴致しておりました。本当にありがとございました。

     それから、佐々木昭第7グル―プガバナー補佐、今村静男IM実行委員長、そして今日のIMをご準備されました方々にも感謝を申し上げます。

     今日、私のいただきましたテーマは、『今、ロータリーに求める価値観とは何か』ということであります。IMは、先ほど佐々木ガバナー補佐のご挨拶にもありましたが、元々は討論会でありました。これはイベント準備をするとか祝賀会とは違います。クラブでロータリーの熱心な方がおられますが、そのような方はロータリーに熱心であるが故にいろいろな疑問が沸いて来ます。「ロータリーはなぜこうなるのだろう?」という場合、それをそのままにしておきますとやはりこれは精神衛生上良くないということであります。従いまして近隣のクラブが集まりまして、IMということを行います。ですから昔はIGF(Intercity General Forum =都市連合一般討論会)いう討論会でありました。そこでいろいろと議論・討論をしましてガス抜きをすることが本来のIMであります。

     今日は、私が日頃、思っておりますロータリーに関すること、自分なりの“ロータリー観”を皆さんに申し上げたいと思います。

      《以下、基調講演の概要について記します》

     ◇テーマ:『今、ロータリーに求める価値観とは何か』

       

    〇講演概要

    ○RIの戦略計画は、5つの「中核となる価値観」が示されている。今回の講演において「戦略計画」で取り上げられた価値観としての「奉仕」「親睦」「多様性」「高潔性」「リーダーシップ」について触れることにより、今、ロータリーが失った「価値観」、すなわちロータリーの精神・魅力を伝えたい。

     ○主旨

     毎年、RIの重点課題は、「増強」と「財団支援」の2つが強調されている。確かに平和な世界を構築するためにはこの2つは欠かせないが、ロータリアンはこの重点を達成するために毎年RIの一員として協力をしてきた。

     しかし、ロータリー運動はそれだけであろうか。ロータリーの世界には我々ロータリアンが失いつつあるもう一つの大事なものがあるような気がする。

     ロータリーは、「見える世界」と「見えない世界」から成り立っている。会員増強とか財団への寄付は見える現実の世界である。現在、我々ロータリアンは「見える世界」しか現実と思わないのは、すべてがカネに換算される社会に生きているからである。人間と人間の関係性から生み出されたあらゆる商品がカネで換算され、すべてのものが動いている。そのカネを集めて財団に寄付をしている。ロータリーの世界もカネという目に見える実態としてすべての物が動いている。

     そうすると目に見えないもの、あるいはカネに換算できないものが理解できなくなってしまう。「慈(いつく)しみ、思いやり、愛情、友情」とかが分からなくなってしまう。なぜ今「見えない世界」について考えなくてはならないのかというと奉仕の心を育むためには「見える世界」と「見えない世界」の回路をつなぎ直さなければならないからである。

     この都市連合協議会、いわゆるIMを通じて、皆さんと共にもう一度、「ロータリーの原点・哲学・魅力とは何か」を考える絶好の機会であると、とらえてはいかがでしょうか!!

    〇質疑応答

     第7グループ6クラブからの代表者がロータリーに関する疑義について基調講演者の塚原房樹カウンセラーに質問をし、回答をいただきました。紙面の関係で、質問者及び質問項目のみを記述します。

     ◆千歳セントラルロータリークラブ 井上英幸様

     ○ CLPとDLPについての地区の考え方について

    ◆恵庭ロータリークラブ      大川健一様

     ○ 職業奉仕の起源と「相互扶助」と職業奉仕の考え方について

     ○ 会員増強についての塚原PDGの考え方について

    ◆北広島ロータリークラブ     橘 功記様

     ○ 職業奉仕を理解するには難しく、新会員等に説明する場合のよい方法は何か?

    ◆長沼ロータリークラブ      清水慧子様

     ○ 職業奉仕を通じて地域活性化を図っているが、奉仕プロジェクトに地域住民を巻き込んだ活動の是非について

    ◆由仁ロータリークラブ      後藤篤人様

     ○ 会員数が減少し、本年3月末で7名となるが、RI人頭分担金が会員数以上(20名分)を納入することはロータリー精神に反しないか。

    ◆千歳ロータリークラブ      福田武男

     ○ 炉辺談話など例会以外の集まりが少なくなっている。RIは会員増強と財団寄付について熱心であるが、「ロータリーの原点」や「奉仕の心」などを学習するためのフォーラムの開催を進めることはないか。

    ○「ロータリーの官僚が悪い」と思うが、組織改革が出来ないものか。

     

    ◇各クラブPRタイム

     ◆由仁ロータリークラブ      本間好道様

      オーストラリアからの青少年交換留学生を受け入れています。その他、公園の管理、桜の木植樹、由仁老人施設での餅つきなど少ない会員数で大きな事業は出来ませんが小さな事業を展開し、頑張っています。また、由仁町民にロータリーをPRして会員数を10名以上を確保するために努力しています。

    ◆長沼ロータリークラブ      中舘誠治様

     現会員数は20名。昨年度創立20周年を迎え、記念講座には多くのロータリアンと町民の参加をいただきました。主な活動は、国際交流フェステバル、青少年交換留学生の受入れ、国際奉仕・新世代奉仕が中心に子供を対象とした地域活動などを行っています。

     ◆北広島ロータリークラブ     出席会員全員

     現会員数17名。本日は出席の会員全員で、詩吟「宝船」を朗吟します。北広島ロータリークラブでは、ロータリーソングとして詩吟を吟じています。

           詩吟「宝船」を吟じました

     ◆恵庭ロータリークラブ      前田利和様

     小・中学生を中心として青少年の健全育成に精力を注いでいます。青少年交換委員会が中心に高校生を対象とした青少年交換留学生のこれまでの受け入れが20数名となっており、本年度も女子高校生を受け入れます。中学生を対象に7~8月、ロータリー旗争奪少年野球大会の実施、子ども相撲大会の実施、例会時に「3分間スピーチ」を実施しており、会員は年1回はスピーチを行い、例会の中身が濃く、充実しています。交流と親睦を通じて友愛を図っています。

     ◆千歳セントラルロータリークラブ 佐々木俊英様

      会員数は女子会員3名、男性が33名、計36名、平均年齢53歳と若いクラブです。本年度の事業テーマは「東日本大震災復興支援」を昨年に引き続き展開中です。震災関連の例会を実施し「命を守る防潮堤(がれきの山にドングリの木を植樹)」を開催。会員卓話「報道されない東日本大震災」、宮城県岩沼ロータリークラブ会員による「被災状況」についての卓話実施(千歳ロータリークラブ会員13名参加)、千歳ロータリークラブ共催「3.11東日本大震災『絆で結あったか千歳』」を開催し、市民480名の参加を得て、益金102万余円を福島・宮城・岩手3県からの千歳に避難している家族に支援金を贈りました。また、復興後の支援事業として「ふれあい農園~復興農園」での野菜栽培、収穫した南瓜、馬鈴薯など500kgを岩沼市に寄贈、被災地の視察を行っております。

     ◆千歳ロータリークラブ

      第1部開会の冒頭で千歳ロータリークラブの45年の歩みを「ドキュメント3分59秒」として放映しました。

    ◇講 評   2510地区ガバナー  細川好弘様(静内RC

       皆様にはたいへんご苦労様でございます。

     はじめに地区の運営にあたりましてロータリアンの皆様にたいへんなご協力をいただきましておりますことにこの場をお借りして感謝とお礼を申し上げます。昨年10月の地区大会におきましては遠路のところをお越しいただきまして、成功裏に盛り上げていただきましたことにも感謝を致しますとともに頭を下げるところであります。

     今日は第7グループのIMが開催されました。千歳市の山口市長様、そして塚原パストガバナー、佐藤秀雄パストガバナー、安孫子建雄ガバナーエレクトのご出席をいただきまして、第7グループの6クラブの皆さんが会場にお集まりいただきました。

     2012~13年度も後期に入りましたが、クラブ公式訪問では、地区内グループのガバナー補佐をはじめ各クラブの会長・幹事には温かいお心配りを賜りまして、その出会いとロータリーの熱意による友情に感謝をしているところであります。

     今日、第7グループには6クラブがあり、各クラブからPRがございましたが,歴史と温もりがある千歳さん、ユニークな健康委員会が組織にありまして非常に楽しみでありました。更には、CLPに早くから取り組まれ、東日本大震災支援と奉仕活動に取り組んでおります千歳セントラルさん、更には青少年育成のために“歯車基金”など通じて和気あいあいのクラブ運営をしております恵庭クラブさん、また、平和な年にふさわしいクラブづくりとチームワークを誇っております北広島クラブさん、更には、国際交流フェステバルによって世界に発信されておられます長沼クラブさん、それからロータリー農園などで地域密着の奉仕に尽くしておられます由仁クラブさん、それぞれがクラブとして個性的と申しますか、仲間を支え合いながらいろんな課題に立ち向かって、素晴らしいクラブ運営をされておられることにこの場をお借りして心から敬意を表する次第であります。

     本日、佐々木ガバナー補佐が中心となり、第7グループのインターシティ・ミーティングもロータリアンの勉強と交流の場として意義ある会議のために準備を進め、『今、ロータリーに求める価値観とは何か』をテーマに地区カウンセラーであります塚原房樹パストガバナーより基調講演をいだだき、そしてロータリアンとしての課題について意義のある意見交換をされました。さらにクラブのPRなどでグループ内の交流が図られるなど貴重な時間でありました。この後は、交流を深めると言うプログラムが組まれておりまして、これはロータリーとしてもクラブとしても次のレベルへとつながる有意義なIMでありました。

     RI理事会は戦略計画の「3つの優先項目」を前進するための様々な活動として広報を展開しております。その方向性を示す原動力となるのが「価値観」なのであります。本日の基調講演をされた塚原パストガバナーより「寛容の心を持って塁の進塁」についてご指導をいただきました。基調講演の概要についてはご案内にありました通り、「ロータリーの原点・哲学・魅力とは何か」、これを考える絶好の機会と思います。

     「超我の奉仕」で言う奉仕の文化を創造して、そして寛容の精神へと導く親睦、将来を反映の鍵を握る異業種の集まりである多様性、公平さと尊敬の念を保つ高潔性、そして指導力を発展させ、優れた資質としてのリーダーシップ、これらの中核となる核は「ロータリーの綱領」と「四つのテスト」からもご理解をいただけるものかと思います。

     本年4月にはRI規定審議会が開催されます。先程来、いろいろな質疑がありましたが、これらにすべて戦略につきましても3年目の見直しということで何らかの改定がなされるかもしれません。今後、ロータリーが未来に向かって前進するしかない戦略計画が効果的に実施をされ、世界中で時代にふさわしいロータリー物語が展開されるよう、期待していることは確かであります。

     塚原パストガバナーの講演では、ロータリーは「見える世界」「見えない世界」から成り立っているという貴重なお話を賜りました。確かに「見えない世界」「奉仕の理想」また「奉仕の心を育む」という心がベースにあって「見える世界」に向って行くのが当然かと思います。

     私たち、ガバナー年度のガバナーの立場になりますと国際協議会などに行きますと、まず「増強」、そして「財団」についてかなりキツク言われるのは間違いありません。安孫子ガバナーエレクトも今年の会議において叩きこまれてきたと思います。いずれに致しましてもポール・ハリスのコメントに「世界は常に変化してロータリーはこの世界とともに変化をし、成長して行かなければならない」「ロータリー物語に幾度も書き換えなければならない」とあります。未来を確かなものにするためのメッセージだったかもしれません。

     今年度のRI会長は日本人として3人目の田中作次会長のコメントに「超我の奉仕は、国境はない」ということ、また、「私たちの奉仕は人類全体への奉仕です」とコメントを出しております。私たちロータリアンとして出来ること、どんな些細なことでも地域社会の平和に近かまることであります。それは本年の田中作次RI会長の願いに伝わることでもあります。今、「奉仕を通じて平和を築けるかどうか」は本日プログラムに参加されたロータリアンの皆さんの考えであります。超我の奉仕を実践し、これは人生哲学を学ぶ人道団体と言うと、塚原パストガバナーのお話がありますが、そう言う超我の奉仕を実践し、ロータリーを皆で学び、そして楽しみ、多くの皆さんと友情を深めて、そうした貴重なプログラムと今日のIMで実践していただいたことに、本日のIMが盛り上がったものと思います。

     以上、簡単ではありますが、講評にはなりませんが一言、コメントとさせていただきます。今日はたいへんご苦労様でございました。

    ◇諸事報告                実行委員会 総務委員長 佐々木金治郎

     皆様、本日はたいへんお疲れ様でした。

     本日の都市連合協議会も皆様のご協力によりまして第1部及び第2部が無事、終了致しました。誠にありがとうございました。それではタイムスケジュールより時間が遅れておりますが、諸事のお知らせを申し上げます。

    1 この後、隣の会場におきまして「懇親会」を行いますので、ご移動をお願いします。なお、お席は原則、自由席となっております。

    2 当ホテル、2階部分は禁煙となっております。喫煙室は、1階ホールの入口左側にありますのでご利用下さい。

    3 万が一、具合の悪い時には、法被を着た当クラブ会員に声を掛けて下さい。医務室にご案内たします。クラブ会員の医師が待機しています。

     以上、諸事のお知らせを終わります。ありがとうございました。