3月10日(木) SAA・プログラム委員会卓話
紹介:SAA・プログラム委員会 伊藤 一三 委員長
本日は小畑会員による会員卓話です。卓話内容は、歯の痛みと健康についてのお話をお願いしたいと思います。
会員卓話:親睦活動委員会 小畑 彰 副委員長
(医療法人社団北楡会 ファミリー歯科クリニック院長)
卓話テーマ「歯痛について」
こんにちは。本日は私の専門であります「歯の痛み」についてお話をさせていただきます。内容については解りづらい点もあるかと思いますが、写真を使って説明して行きたいと思います。
まずは「なぜ歯の痛みを感じるか」と言うところから入って行きますが、痛みは体を守る防御反応であり、歯に限らず、体をぶつけたとか、病気などでお腹が痛い、胃が痛いなどの体に感じる痛み、外からの刺激など、体に異常が生じた時に知らせてくれる警告信号という事になり、歯についても人の体に感じる痛みの中では5本の指に入っているといわれています。
歯科に来る患者さんは、どういう痛みを訴えるかと言うと、人それぞれで痛みの感じ方も違いますが、しみる痛み、噛んでの痛み、何もしなくても痛いなどそれぞれの訴えがあります。しかし診察側から見ると訴えと別な場所で痛みを感じているケースが多くあります。また、歯に関連する痛みですが、歯の痛み以外に粘膜の痛みや歯茎の痛みなど、歯に関係のない痛みもあります。たとえば歯周病、知覚過敏、根の中が化膿した他、神経を取ったなどの処置後の痛みなどもあります。
患者が痛いと診察に来た場合にまずは歯科衛生士の問診から入り、その話を聞くと大体の察しはつくので、レントゲンなどをしますが、いつから痛い、どの辺が痛いなどの話を聞いてから診察に入り、虫歯がないか、歯が欠けてないか、歯茎がはれてないか、赤くなっていないか、触って痛くないかなどの診察をして概ねの推察ができます。
※この後、診察の事例をパワーポイントを使い説明していただきました。
詳しくはスクリーンショットをご覧ください。
(クリックすると拡大します。)
・なぜ痛みを感じるか?・歯の関連する痛みについて・診断のための診査
・診断がつかない場合 ・歯痛診断 ・口腔領域を支配する脳神経
・知覚過敏 ・粘膜の痛み ・ 歯周病による痛み
・TCH(上下歯列接触癖のこと) ・筋、筋膜性歯痛
・神経、血管由来の歯痛
・心因性の歯痛
最後に歯の痛みについては、複雑で診察が悩ましいという症例は多くあります。原因がはっきりしない歯の痛みもあるという事を一般の方々にも知っていただきたいと思います。歯科医師側としては、疑わしい場合は、不可逆的に処置はしないので、口腔外科や口腔顔面痛専門外来を紹介するなどしています。
非常に簡単な症例もありますが、複雑なケースもあり、悩んで来られる患者さんもいます。説明で解りづらい部分もあったとは思いますがこのような痛みもあるという事を知っていていただきたいと思います。もう少し詳しく説明出来ればよかったのですが時間も迫っているのでこの辺で私の話を終わらせていただきます。
ありがとうございました。